20代の私が50万円を超えるリボ残高を1年ちょっとで返済したときの話
「リボ払いにするとポイント3倍!」
「毎月の支払額を一定にして家計をスッキリ」
「毎月の支払額を何度でも変更することができる便利なお支払い方法!」
いろいろな誘い文句でクレジットカード会社が勧誘してくるリボ払いですが今なら言えます。
絶対にリボ払いを使ってはいけません!これは私の過去の経験に基づくものです。
借金だけはしないで生きていこうと誓っていた私が20代の頃ついカード会社の甘い言葉に乗りリボ払いを使ってしまいました。
仕組みをきちんと理解しておらず負債を抱えているという感覚も感じづらいため、徐々に麻痺して借入額がどんどん増加しリボ払い地獄にハマりそうになりました。
今回はその時の経緯と私がどのようにリボ払い地獄から脱出したのかを書きたいと思います。
目次
そもそもリボ払いとは
リボ払いとは毎月あらかじめ指定した一定額を返済してゆく方式です。
2回払いなど回数を指定できる分割払いが決済ごと個別に指定するものである一方、リボ払いは各々の決済に対してではなく残高全体に対して毎月返済することによって合計残高を減らしてゆく方式の支払い方法です。
クレジットカードの利用金額や利用件数に関わらず、事前に設定した金額を月々支払うことになります。
リボ払いはなぜ危険なのか
リボ払いは支払い金額を自分で設定することができるので「つい使いすぎてしまった」「突然大きな出費があった」など、月単位で使用した金額が増えても、毎月の支払い金額が変わることはありません。
これは一見便利そうに見えますが実は金利手数料が高く設定されています。
リボ払いによる支払いは実際に使用した金額の残高がなくなるまで続きます。
毎月の支払い金額を少額に設定すると短期的には生活が楽になりますが、その分支払い回数が増えることになり連動して手数料も上がっていきます。
また、毎月の支払いが一定になるだけで残高に対して金利がかかり続けるので返済額に対して借入額が多くなると利息ばかり払い続けて元本がほとんど減らないというリボ払い地獄にハマります。
借入額が増えても毎月の返済額が変わらないため借金をしているという意識が薄れ、知らず知らずのうちに借入を増やしてしまいがちです。
さらに困ったことに返済総額が分かりにくく、利息の多さが実感できなくなるのもリボ払いの怖いところです。
金融リテラシーが低い人が手を出しやすい割に仕組みは複雑で知らず知らずのうちに利息がかさんでいく支払い方法です。
逆に金融会社の立場から見ると利息が利益につながるので売上の大きな柱のひとつになっているのです。
各社がポイントや年会費無料でリボ払いを誘ってきたりカードローンのCMをバンバン流すのはそういう背景があります。
もちろん時には便利な面もありますし、金融各社も建前上はリスクを伝える啓蒙活動に力を入れていますし、結局は自己責任にはなってしまうので完全に悪者にするつもりはないですが。
私がリボ払い地獄に足を踏み入れるまで
ただ残念ながら私がリボ払いの危険性に気づいたのはリボ払い残高が50万円を超えた頃でした。
自分の無知が招いた報いです。
お世辞にも華やかとはいえない学生生活だった私が20代中盤に夜遊びを覚えてしまい、その頃は毎週末朝まで六本木で飲み歩くような生活を送っていました。
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友人との飲みからクラブに乗り込む、合コン、会社の飲み会から終電で帰らずやっぱりクラブへ。
クラブでは楽しくて女の子にどんどんお酒をおごってしまいいくらお金がとんだことでしょう。
振り返るとめちゃくちゃ楽しかったですし、家族ができ歳を重ねた今となってはできないことなので後悔はしていないのですが給料日が待ち遠しいカツカツの生活でした。
本当は今週末は我慢して飲みに行かない方がいいんだけど誘われたからには行きたい、、でも預金残高がほぼないしかなり厳しいな。。
クレカ会社からくるリボ払いのお誘い
クレジットカード会社にはノウハウもたまっているのでしょう。
一番困っているときにタイミングよくリボ払いのお誘いメールがカード会社からきて、よく分からないけどポイントも増えて今月の支払いが楽になるならとリボ払いを選択してしまいました。
それからというものこのリボ払いを魔法のように使ってしまい苦しくなったらリボ払い。
飲み会の支払いは自分が集金して現金を集めつつクレジットカード払いすることで手元の資金を調達。
支払日が近づくにつれ預金残高が足りないことに気づき(むしろ最初から分かっていた)リボ払いに変更。
気が付いたらリボ払いの残高が50万円を余裕で超えていました。
リボ払い地獄を脱出するために
今でこそ50万円くらいであればなんとかできる金額ではありますが、20代半ばで給料も多いわけでもなく一人暮らしをしていたため家賃を引いたら返済に充てていける額なんてたかが知れていました。
貯金なんてまったくありません。
毎月の支払額を増やしていき早めに返していかないと何年もリボ払いの返済に追われることをその時に初めて知ったものの後の祭り。
実家からでもなんとか通勤できる距離ではあったので実家に帰れば家賃が浮きますが、それは嫌だったのでなんとか自力で早く完済したい、しかもダラダラやるのは嫌なので短期間で返済できないか色々調べました。
・深夜や休日にコンビニバイトをやるか(うーん、本業も残業多いのにしんどいな。。)
・思い切って週末の夜はホストでもやってみるか(調べたら想像以上に厳しい世界だ。。)
・朝早く起きて新聞配達(朝苦手なのにもっと無理。。)
・ポイントサイトでお小遣い稼ぎ(やってみたものの大したお金にならんな。。)
・おぉ、ゲイに体売るとこんなお金もらえるのか(いや、無理!!)
いろいろと調べた結果、私が取った施策は「徹底的に支出を抑える」でした。
リボ払い残高が大きく増えてから初めてリボの仕組みをきちんと調べ、数字と向き合い、これまでのような生活をしているとすぐに回らなくなりカードが止まるかもしれないことを知り、追い込まれ思考停止になっていた自分には収入を新たに増やす方法なんて思いつかなかったのです。
それまで週末はだいたい飲み会に参加してクラブに行って遊ぶみたいな生活をしていましたがしばらくは完全に断ちました。
これまでよく誘ってくれた友人に申し訳ないなと思いつつ、付き合いが悪くなったと思われても仕方ないやと断腸の思いですべて断り、「親が最近体調よくなくて週末無理なんだ」という嘘や、メンタルやられてる風を演じてしばらくそっとしておいてあげようと思われるように仕向けたことまでありました。
とにかく人との交流を断って廃人のような生活をしました。
そして食事も1日1食生活にし夜だけ冷凍うどんをチンして醤油やマヨネーズをかけて食べるみたいな生活に変更しました。
いきなり!黄金伝説の1万円生活みたいなノリです。
たまに同僚に誘われていくランチが最高のご馳走でした。
ただそれもほとんど断っていました。
もちろん辛かったですが身から出た錆だし、世界中にもっと飢えている人はたくさんいてうどんだけ食べ続けても死ぬわけじゃないと腹をくくってやりました。
でも辛かった。
仕事もいつもより遅くまで頑張って残業代も増え、仕事と引き籠りの往復生活をこなしながらタイミングよくボーナスが入ったのでそれをすべて返済にあてることで残り10万円ほどに。
完済には至らなかったものの3ヶ月で限界がきてしまったので徐々に人との交流を増やしていき(とはいえだいぶケチにはなった)残額も最終的には1年ほどかけて完済しました。
リボ払い残高が0になった時はなにか自分の重しが取れたようで本当にうれしかったです。
50万円程度のリボ残高であればやり直せる
ここまで読んで頂いた方はなんだ節約しただけかと思われてしまうかもしれませんが、自分の中では結構やり切った自信があります。
光熱費を抑えるためにシャワーは週に2回程度にしました。(他の日はウェットティッシュ)
電気も一切つけませんでした。
その代わり音がないと辛かったのでテレビだけは点けっぱなしにしていましたが。
それまで毎週飲み歩いてウェイウェイしていたのでえらい落差です。
私がリボ払いが一番危険だと感じたのは仕組みは分かりづらいくせに初めて使うまでのハードルが低く、そして借金地獄へつながりやすい部分です。
なんとか返せるギリギリのところまでに踏みとどまらないとリボの返済ができなくなり、そこからキャッシングやカードローン、消費者金融に手を出してしまうことになります。
そうなってしまうと節約するだけではどうにもならなくなりウシジマくんの世界へようこそ。
20代で100万、200万の借金を作ってしまうとなかなか返済できないですし、恋人と借金が理由でなかなか結婚もできないですし、返済の遅延履歴があると家のローンとかも苦労します。
将来が大きく変わってしまいます。
そういう現実や将来をきちんと考えて向き合ったのもこれがきっかけかもしれません。
そこまで堕ちずに済んでよかった。
借金に苦しんだときを振り返って
もしリボ払いで苦しんでいる方がいたら、毎日うどん生活をするでも、最悪1度は親を頼るでも一時的に実家に帰るでもなんでもいいです。
目を背けて自暴自棄になってしまう前になんとかした方がいいと思います。
ちなみに「アフィリエイト、せどり、バイナリーオプションで誰でも〇百万円」とかいう情報商材には騙されないでください。
追い詰められているときは嘘だと分かっていたもついつい見てしまうんですよね。。
私もそうでした。
そんな簡単に稼げるならみんな借金していないって。。
若いうちは楽しいことが多いのに、やりたいことに対して給料が少ない。
それでも遊び尽くしたいなら何かを我慢するか、めちゃくちゃ稼ぐしかない。
学生時代は親にお願いして旅行のお金とかもらえてしまっていたので、社会人になり一人暮らしをして失敗して、初めてお金の大事さや厳しさを身をもって実感しました。
それからというものマネーリテラシーを上げることを意識するようになりましたし、自分の子供にはお金について小さい時から生々しくもシビアに教えてあげた方がいいなと考えています。