従業員持株会には入るべき?持株会のメリット・デメリットとは
従業員持株会制度とは自分が勤めている会社の株を従業員が購入・保有できる制度です。
あなたの会社に持株会制度がある場合、この制度を利用するべきかメリットとデメリットを書いてみたいと思います。
ちなみに私は持株会を月5,000円からスタートしMAX60,000円まで持株会に割り当てました。(今は50,000円)
3年間で約100万円積み立てて、仮にこの制度で得た自社株を今売却すると130万円前後になりそうです。
奨励金や自社の株価成長に依存するので人それぞれだとは思いますが、資産形成の一手段としては悪くないと思います。
目次
持株会のメリット
1. 奨励金がある
これが一番大きなメリットかと思います。
企業側が加入促進を目的として購入金額の〇%を上乗せして支給してくれます。
たとえば私が勤めている企業の場合、5%を支給してくれます。
毎月6万円を積み立てると3,000円をプラスで会社が補助してくれます。
毎月、奨励金と合わせて63,000円分の株購入ができているということになります。
銀行預金金利0.002%とかの時代に3%や5%の上乗せしてれるのはありがたい。
購入時点で奨励金分の利益は確定しているようなものなので私はこれだけでやる価値があると思っています。
(もちろん自社の株価が下がったら損はします)
ちなみに企業によっては10%、20%の奨励金を出してくれるところもあるそうです。うらやましい。。。
10%も出してくれるなら迷わずやりますね。
2. 少額で株を購入できる
少額で毎月積み立てられるのも魅力のひとつです。
私が勤務している会社では最低1,000円から購入でき、1,000円単位で購入金額を増やすことができます。
通常の株式取引でどこかの企業の株を買おうとすると100株単位(1単元)で購入する必要があります。
例えば任天堂の株を購入したいとなると1株=38,620円(2019/10/31時点)なので任天堂の株主になろうと思ったら最低でも400万円近い資金が必要です。
任天堂はかなり高い部類なので実際にはもう少し安く買える株も多いですが、それでも10万~40万円くらいは必要になります。
特に株式投資をまだやったことがない方はいきなりそれだけのお金を使うのは怖いですよね。
持株会であれば給料天引きで気軽に積み立てられるのでおすすめです。
毎月の購入金額も制約はありますが 途中で変更することが可能です。
まずは少額から始めて実際にやっていきながら理解を深めていく形でも問題ないと思います。
私も最初は5,000円から始めましたが、あぁ持株会ってこういう制度なんだと少しづつ理解していきました。
そして実際に働いていてもっと株価上がるかもと将来性をなんとなく感じたので、購入金額を徐々に増やし現在は毎月5万円購入しています。
3. 配当金・キャピタルゲインを得られる
もちろん通常の株式投資同様、配当金や株価が上昇した場合は売却時にキャピタルゲインを得ることができます。
例えば株価10万円のときに購入した株が1年後に2倍の20万円になって売却した場合、差額10万円の利益がキャピタルゲインです。
実際には税金も発生しますし持株会は株価が毎日変動する中、定期的に積み立てていくものになるのでキャピタルゲインがいくらなのか分かりづらい部分もあります。
ただ細かい部分は置いておいて、自分の成長とともに会社も成長し株価が2倍、5倍、10倍と上昇してくれれば積み立てた金額以上の売却益を得ることができると考えるとワクワクしませんか。
株価が10倍いわゆるテンバガーはなかなか出ませんが、外部の株主より社内の内情を知ることができるあなたが、自社の可能性を感じている場合は持株会に参加してみるべきです。
4. 仕事に対するモチベーションのひとつになる
毎月、購入金額に応じて持ち株が増えていくわけですが、株価が上がることで持ち株の価値自体が上がります。
自分の力は微々たるものかもしれませんが、ちょっとでも売上をつくって貢献して株価上げてやる!とやる気が出たりもします。
これも自社株をやるべき大きなメリットのひとつかと思います。
自社の株価や決算資料を気にしたり、他部署がどういう新サービスを提供するのかなど、より自分事で働くことができると思います。
企業もそういうことを期待してこの制度を従業員に提供しているのだと思います。
自社の株価や時価総額に把握しているのはビジネスマンとしても損はないと思いますので興味を持つきっかけとしてもよいかと思います。
5. 取引手数料がかからない
株式取引には通常取引手数料が発生します。
今の時代、ネット証券であれば数百円程度ですが昔ながらの証券会社は1回の取引で数千円~を平気で取ってきます。
この手数料も馬鹿にはできず、持株会の場合、会社負担のことが多いのはメリットですね。
持株会のデメリット
1. 売却するには最低1単元=100株必要
デメリットというわけでもないですが、購入はたとえば1,000円からできても株式として売却するためには1単元分の持ち株を保有している必要があります。
私の会社は例えば100株20万円前後をウロウロしているとして、1万円積み立てても自分の株として引き出せるようになるには(実際には株価は変動しますが)単純計算だと20ヶ月かかるわけです。
少額で始められるのがメリットではありますが、ある程度投資しないとリターンも得られないのが投資の難しいところ。
1年、2年かけてやっと株を持てるとかそんなダラダラやっていられないというのもあり私は購入金額を一時期、月6万円まで上げました。
2. すぐに売却できない
購入は毎月どこかのタイミングで持株会が購入してくれますが(月のどのタイミングで購入しているかは株価に影響を与えてしまうかもしれないので社員にも秘密)売却は個人の株式口座に移し替えて通常のフローで売却しなければなりません。
売却するための個人名義の証券口座を開設しそこに持株会の株を移し替えることでやっと取引が可能です。
個人口座をつくり、その口座情報を基に社内申請するといった手続きを踏むと最低でも数週間はかかると思います。
また売却に限らずインサイダーにならないように持株会の新規加入や購入金額の増減など購入に関わるアクションは決算発表直後の一定期間に限定されています。
ちなみにインサイダーとは一般には知り得ない未公開情報を不法に利用して株式取引をする行為です。
持株会の場合、自社の株式を購入するので社員は社外の人が知らない情報に触れる機会が多いですよね。
インサイダー取引にならないよう決算発表で世間に業績が公開された直後に限られています。
株式投資の第一歩や資産形成の手段として持株会を選択することは問題ないと思います。
ただし株式投資に慣れてくると売買のタイミングが非常に大切なことが分かるのでこういった制約がストレスに感じる可能性はあるかもしれません。
結局、持株会に入るべきか否か
とはいえデメリットに挙げた手続きの面倒さも実は私はメリットに感じています。
私は貯金が苦手なので、強制的に給料から天引きされ簡単に引き出せないというのはむしろ好都合です。
強制的に資産形成してくれて奨励金まで出るならやった方がいいのではというのが私の意見です。
ただし自分の勤めている会社に将来性を感じていて今後株価が上がりそうという期待感が持てていることが前提になります。
外部の人より社内のことを知ることができる自分が、会社の内情を見て自社株を買いたいと思うか否かです。
(期待感が持てないならそもそもその会社に居続けるべきなの?という別問題も出てきますが。。)
うちの会社微妙だな、むしろやばくない?と思う方は無理に買う必要はありません。
少額投資での資産形成はNISA、iDeCo、個別株、米国株、ウェルナビなどのロボ投資、など様々な手段があります。
ちなみに少額から始めたかったら一株から買えるSBIネオモバイル証券もおすすめです。(1株なので500円でも株主になれます。)
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あくまで資産形成のひとつの手段でしかないので、自分に合った手段を選びましょう。
関連記事①:少額でいいから株式投資を始めよう
関連記事②:【株式投資を始める人向け】投資初心者の私が失敗しないために決めた基本ルール
でも気軽に始めやすい投資のひとつですし、よっぽど自分の会社が嫌いではない限り働くモチベーションにもなるので少額からでも持株会を始めてみることをおすすめします。
給料から自動的にひかれて強制的に資産形成ができ、奨励金ももらえる良い制度だと思います。